EMG HUMBUCKER Model
EMG logo EMG PickUpsは当初「Dirtywork Studios」という名前で登場しました。当時の製品は本体トップ部分に社名が浮き彫りにされていました。その後、本体上面のロゴは「EMG」に変更され、1981年頃に現在のようなスタイルになったようです。今やEMG pickupsはアクティブピックアップの代名詞のような存在ですが、「ロー・インピーダンス・ピックアップ+アクティブ回路(内蔵プリアンプ)」がより正確だと思います。もちろんアクセサリー(SPC、EXG等)を使用した場合はアクティブサーキットになります。


EMG-81
ハイ〜ミッドレンジ・ピークが強く、歯切れのいい音が好みの人には最適なモデルでしょう!音が潰れることがなく、太く・スムーズなdistortionが得られるということで人気があります。トラディショナルな基本構造ながらも、マグネットは弦振動へ影響しないよう小さめのセラミックマグネット(ローインピーダンスなので当たり前なのですが・・)が使用されています。セラミック・マグネットは磁界が強く、輪郭がはっきりとした音になるのが特徴です。
以前、LesPaul(Gibson社)に組み込んで使っていたことがありますが、LesPaul特有の音の太さはもちろん、ゲインを上げても音が暴れることがなく好印象でした。
MetallicaのKirkHammettやSlayerのKerry KIngのようなヘヴィで過激なサウンドを出すプレイヤーに絶大な支持を得ています。このEMG-81を日本で早くから使用したギターリストとして「44マグナム」のギターリスト"広瀬さとし氏"がいます。
EMG-81(Logo Color Silver)
Resonant Frequency (kHz) 2.25/RMS Output Voltage 1.25/Peak Output Voltage 1.75/Output Noise (dBV) -91/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
EMG-58
EMG58 以前は50年代の名器ハムバッキング・ピックアップをモデリングしたモデルとして人気がありました。開発当初より、ヴィンテージ・ハムバッキングピックアップ+αという傾向で設計されたそうです。サウンドは、程よいパワーでコントロールし易く、ヴィンテージ・ピックアップにみられるウォームでファットなトーンと、コシのあるサウンドが特徴的なモデルです。ロック系からR&Bまでと幅広く順応できるタイプだと思います。現在「58」は"EMG Custom Shop"製として入手できます。
以前オフィシャルサイト内、リンクページで「Steve Lukather」の個所に"SL20"の他に"58"の名前が記載されているのが興味深いところです。"85"が完成する前に"58"を使用していたことだと思います。
EMG-58(Logo Color Gold)
Resonant Frequency (kHz) 2.00/RMS Output Voltage 1.25/Peak Output Voltage 1.75/Output Noise (dBV) -91/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
EMG-85
EMG-85は、オリジナルEMG-58の「パワーアップ版」として開発されました。
このモデルの開発には、Steve Lukatherが関わっています。
基本的なコンセプトは「58」を継承していることからもわかる通り、1950年代後半のヴィンテージハムバッカーと同じく"アルニコマグネット"を採用し、2つのコイルに微妙な隙間をとった結果《コイルの隙間が若干広いと言う事は"弦の振動"を広範囲で拾えるという利点があります》、タイトなローエンド、豊かな倍音とクリアなハーモニクスを出力します。Steve Lukatherが1985年前後から使用するようになったチェリーバーストの「ValleyArts」に使われていたEMG-CustomMadeは、のちにこの"EMG-85"として市販されるに至ったようです。そしてMusicmanをメインギターとして使用してる現在も彼のギターのブリッジポジションにはこの「85」が載っています。
EMG-85 (Logo Color Gold)
Resonant Frequency (kHz) 2.55/RMS Output Voltage 1.25/Peak Output Voltage 1.75/Output Noise (dBV) -89/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
EMG-60
EMG60
旧スタイルの「60」
「エポキシ樹脂」でパッケージングされる前のモデル
EMG-60は「SA」「S」と同様に『トーンモデリング技術』がフルに活かされたモデルで、他のモデル同様にノイズがないヴィンテージサウンドが特徴ですが、ブルース系統にもっとも最適なPickUpかもしれません。初期物に関しては共振周波数帯がシングルコイル系統にありながら、レイル構造の為そのサウンドは明らかに太く、ハムバッキングより抜けが良い・・・という興味深いモデルでした。本当に抜けのよい音です。「ジャリジャリ」とした音が好きな方には最適なピックアップではないでしょうか!
開発当初は依頼(某)社の意向もあり、サウンド傾向がシングル寄りになったそうです。
↑は、筆者がスタインバーガー"Lシリーズ"にて使用した時の印象です。
現在は"アッシュ・ボディ"のストラト・タイプのギターで使用していますが、"SA"をパワーアップしたような印象を持っています。左の画像にある「初期60」と現在のモノを比べると若干ですが音が違います。
60は2回に渡りセッティング変更があったようです。


EMG-60A

60Aはセラミックマグネットの代わりにアルニコマグネットがインストールされているモデルです。マグネット配置はオリジナルの60と同様のようですが、アルニコを採用したことにより「60」よりウォームなサウンドが得意のようです。

EMG-60 (Logo Color Gray)
Resonant Frequency (kHz) 2.95/RMS Output Voltage 1.0/Peak Output Voltage 3.0/Output Noise (dBV) -89/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V/(Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
EMG-89
EMG89 2モード(デュアル)ピックアップEMG-89はシングルコイル時は「SA」のサウンド、デュアルコイル時は「85」に近いサウンドになるようです。プッシュ/プル(スタック・タイプ・ポット)のボリューム(またはトーン)によりシングルコイルのクリアなサウンドと ハムバッキングの太いサウンドの切り替えができます。
EMG89R
ネックポジション(フロント)に89を載せる場合にシングル時のコイルを考えて逆さまに載せることによりEMGのロゴが上下逆さまになるので困るという方・・・89Rはその名の通りリバースされてます。
※デュアルモードにおいて「85」とは音が違うという意見もあります。もちろん、音の感じ方は人それぞれですし、使用している機材(ギターやギターのマテリアル、アンプなど)によってもかなり左右されますから一概には言えません。ただし、タップができるという意味においての拡張性があるので音のバリエーションが欲しい人には最適でしょう!又、「89」はどういう構造かわかりませんが、「85」はコイルに若干の隙間を設けることで独自のトーンを作り出しています。そのあたりが音の違いとして現れる原因かもしれません。
EMG-89 (Logo Color Copper)
The EMG Model 89 is a Dual Mode pickup.
It can be switched from a single coil pickup to a humbucking pickup.
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Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 160/Battery Life (Hours) 1500
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Single Coil Humbucker
Resonant Frequency (kHz) 3.75 2.55 /RMS Output Voltage 0.6 1.0/Peak Output Voltage 0.85 1.75/Output Noise (dBV) -94 -99
EMG-91
no picture アーチドトッププレイヤーにノイズレス・ ピックアップの恩恵を与えた最初のピックアップでした。そして、EMGシリーズの中で「"Rock"、"R&B"のためにデザインされなかった初めてのピックアップ」なのです。
EMG-91は楽器の持つナチュラルトーンを最大限に引き出し、 昔のフローティングピックアップを彷佛させる自然で暖かいサウンドをお届けします。(EMGカタログより)

EMG-91 (Logo Color Gold)
Resonant Frequency (kHz) 2.75/RMS Output Voltage 0.7/Peak Output Voltage 2.0/Output Noise (dBV) -90/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
EMG-H/HA
OldEMG_HA
「オールドスタイルのEMG-HA」
"EMG"というロゴを使用するようになった極初期のモデルです。全体を今の製品のようにエポキシ樹脂で固めてありません。しかも、この頃は「18V」仕様でした。
EMG-HはEMG-Sと、EMG-HAはEMG-SAと同仕様です。 唯一の違いはハムバッキングのケースに入っているか、いないかだけです。

EMG-H (Logo Color White)
Resonant Frequency (kHz) 4.35/RMS Output Voltage 0.60/Peak Output Voltage 0.85/Output Noise (dBV) -89/Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life (Hours) 3000
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EMG-HA (Logo Color Gold)
Resonant Frequency (kHz) 3.75/RMS Output Voltage 0.60 /Peak Output Voltage 0.85 /Output Noise (dBV) -90 /Output Impedance (Kohm) 10/Current @ 9V (Microamps) 80/Battery Life(Hours) 3000

EMG-81,85,60,89,91,H,HA,58はすべてEMG,Inc.の登録商標です